桐島、会社やめるってよ

読んだ本や見た映画についてのアレコレ

『ガーンジー島の読書界の秘密』

www.youtube.com

 

久しぶりにNetflixで映画を見たので記録。

ガーンジー島の読書会の秘密』は第二次世界大戦中にドイツに占領されていた英国ガーンジー島での秘密にまつわるミステリー。

ガーンジー島ではドイツ軍の抑圧が激しく、文化的な活動という名目のもとで、ひそかに社交していたガーンジー島の男女が読書会を開く。ジュリエットがかつて手放した本がまわりまわって、その読書会の参加者ド―シーの手に渡る。戦後、本に残されていたメモから文通がジュリエットとド―シーの文通が始まり、ジュリエットは次第に読書会に魅了されていき、ガーンジー島を訪れ、読書会のメンバーとの交流が始まる・・・。

 

舞台は第二次世界大戦後のイギリスなのだけど、物語はすごく現代的。

まず主人公のジュリエットは物書きとして生計を立てる自立した女性。アメリカ人のマークと婚約したのちに、単身ガーンジー島にわたるが、その行動がジュリエットの人生を変える。従属的とみなされていた女性が、この映画では、自分の意思と能力で人生を変えていく。さらに、ネタバレになるけれど、最後、ジュリエットはド―シーと結ばれる。その際に、プロポーズを申し込むのはド―シーではなくジュリエットである。常に、人生のたずなを話さないジュリエットのウーマンパワーがさく裂。

昔、はまって何度もみていたキーラ―ナイトレイ主演のプライドと偏見では、知的で自立した女性のエリザベスが結局は最後ダーシーのプロポーズを受け入れる。あくまでも、プロポーズされることが物語のエンディングにしてハイライトであった点と比べると、同じイギリスを舞台にした物語であっても、現代っぽいアレンジがなされているように思われる。

 

クラシックな役柄を演じる若手イギリス人女優といえば、キーラ・ナイトレイみたいな印象が十年前くらいはあったけれど、最近は本作の主演、リリー・ジェームズもよく見る。リリー・ジェームズは、上品さや利発さみたいなものとどっしりとした安定感も感じる(ほめてます)すごくいい俳優だなあ、と改めて思った。

 

物語の展開は少し退屈な場面もあったものの、自然豊かなイギリスの離島の美しさや、クラシカルな服装等、目で見て楽しい場面も多くあり、楽しく鑑賞した。