桐島、会社やめるってよ

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節約と投資、その感想

2019年くらいから自分の生活コストと収入のバランスがどうなっているかをきちんと把握するようになった。社会人を初めて4年以上たっていたころだったので、気づくのが遅いといえば遅いが。

きちんとお金ためようと思ったのは、2018年くらいから。今思えば2015年~2016年は結婚を意識していなかったこともあったし、今ほど仕事へのモチベーションが下がっていなかったこともあり、給料をもらえば結構使ってしまっていた(物を買う、というよりは旅行に行ったり、英会話スクールに行ったりとか)。その後、2017年に結婚式をやって、2018年にさて家を買うか、というときに手元に貯金がないことの不便さに直面した。

 

私のスマホに、家計管理アプリが2017年くらいからあったことはあったけど、まだまだ現金決済が多かったから、メモするのが面倒くさくてやめてしまっていた。

もともと無料版のMoneyforwardを使っていたのだが、なぜか途中からログインできなくなったので、無料版Moneytreeにのりかえ。MoneytreeのほうがMoneyforwardよりもいい意味で簡素なのが個人的に好き。しかし、Moneytreeは楽天銀行との連携を辞めてしまったので、楽天銀行の残高が反映されないのが非常に残念ではある。

 

家計管理が楽になったのはキャッシュレス化が進み、現金で何か払うということがほぼゼロになったから。クレジットカード決済の内容を勝手にアプリに連動してくれて、投資の運用状況も自動反映してくれるのは非常にありがたい。これによってなんの費用を削減すればいいのか、何が無駄だったかが瞬時に把握できるようになったし、残高が増えることの喜びみたいなのを感じるようになった(そして、残念なことに、これ以外の喜びがあんまりない・・・笑)。

 

2019年は無駄な出費を結構減らした結果、それなりにお金がたまった。結婚して外食が減ったこともあるし、転職後の会社がオフィスカジュアルでよかったのであまり服を買うことも減った。結婚しても転職前は結構服を買っていたのだが、転職を機に、会社の年齢層がぐっと上がったのが影響しているのかも、と思った。結婚しても会社に若い人がいればそれなりにちゃんとした格好をしよう、という気持ちがあった。私は結婚後も何か期待していたのだろうか?変な話である。

 

そんなこんなで出費が減って、2020年になり、遅まきながら投資を始めた。まずは積み立てNISAで年間40万円を積み立て。それ以外に月2万円程度を投信積み立てへ。さらにある国内株の銘柄を2単元程度保有し、ある一定の金額になったら売って買ってを何度か繰り返した結果まずまずのリターンを得ることができている。

2020年の7月くらいに初めて国内株を買ったときには、市場は富める者はますます富を得る場所だな、と実感した。当然、それは当たり前のことなのではあるけれど、実際に強く感じた。コロナの影響もあり、株価の上下は多少こそあれ、市場に長くいれば、大抵は買った時よりも株価が高くなる。余裕資金がない者は、投資をしてしまうと普段の生活で使えるお金が少なくなるわけで、株価が少し下がっただけで、すぐに損切りしたくなる。一方でお金に余裕があるものは、資金力は潤沢だから、ちょっとの損失では全く動じない。

そういうわけで、富の偏在は資本主義社会でますます偏りがひどくなるのだなあ、と資本主義の幻影をみたというか、なぜここ10-20年は行き詰まり感を感じているのかわかったような気になった。短絡的に資本主義は悪だ!とかそういうことを言いたいわけではないが、弱者にきちんと目を向けられる社会システムがなければ、時の運とか生まれた環境とかで容易に脱落してしまう社会になると感じた。

そして、それなりに努力をすればそこそこのリターンが得ることのできる環境で育ったことに感謝しなければならないと思った。それはもちろん自分だけではなく、祖先の努力や、あるいは時の運にも。

 

最近インスタグラムやYoutubeで自分の手取りとか、出費の内容を公開している人が多い。それは多くの反響を得られるから、ということだと思う。だって誰も彼も同世代の人がどれだけ稼いでるとか、どのくらいのもの買っているかとかって、気になるし。それで、自分のほうがちょっと稼いでるなとか、自分の貯金は少ないなとか内心安心したり焦ったりして楽しんでいる。人の投稿を見るだけでも、ちょっと感情がかき乱されるのであれば、投稿するのはよっぽど大変だろう。いいね!から得られる脳内麻薬と、個人情報を切り売りすることの負の側面の両面で考えると自分自身にはできないな、とも思う。