桐島、会社やめるってよ

読んだ本や見た映画についてのアレコレ

『服従』※ネタバレ

www.amazon.co.jp 2022年のフランス大統領選で、マリー・ルペン率いる極右政党をやぶり穏健派のイスラーム政権が誕生する。イスラム政権下では、様々な改革が進み、国立大学の教授や生徒はイスラム教徒に代わっていく。ノンポリでインテリな「僕」はフランス…

節約と投資、その感想

2019年くらいから自分の生活コストと収入のバランスがどうなっているかをきちんと把握するようになった。社会人を初めて4年以上たっていたころだったので、気づくのが遅いといえば遅いが。 きちんとお金ためようと思ったのは、2018年くらいから。今思えば201…

『イエスタデイ』

www.youtube.com 売れないソングライターであるジャックは、出演したフェスの帰り道で交通事故にあってしまう。病院で目が覚めると、まさかのそこはビートルズが存在しない世界で、ジャックはビートルズの名曲を弾くことで次第にスターの階段をのぼるが・・…

先週の日記(2020/12/1~2020/12/7)

12月1日:自宅で仕事。やる気がなく、お昼はストックしていたカップそば。5時半には即PCを閉じる。6時から夕飯づくり。野菜不足なので、なすとほうれんそうを使ったスパイスカレーを作る。夕飯後は『二十四の瞳』をNetflixで見る。 12月2日:自宅で仕事。定…

『断片的なものの社会学』

www.amazon.co.jp 自分が読む本や映画は自らの意思で選んでいるか、というとそうでないものも多い。この社会学者の岸先生による『断片的なものの社会学』は、まさに偶然が重なって出会った本だと思う。まず、そもそも岸政彦という社会学者の名前を知ったのは…

『ゲティ家の身代金』

www.youtube.com 映画『ゲティ家の身代金』が日本で劇場公開されたのは2018年5月のことらしい。2018年5月といえば、私はまだ新卒で入社した会社で働いている頃だった。手元にある日記帳には当時の断片的な日常の記憶がつづられており、それを見る限りでは、…

『二十四の瞳』

www.youtube.com 仕事が毎日5時半には上がれるので、さぞアフターファイブが充実しているかといえば、なんとも言えない。もちろん、コロナの状況でも解雇されずに在宅で働けるという事実には感謝しなければならない。とはいえ、なんとも言えぬ「もやもや感」…

『騎士団長殺し』

『騎士団長殺し』は 2017年2月に新潮社から発売された村上春樹の長編小説だが、私はこれが発売された時代の風景ををよく覚えている。というのも、同年3月に誕生日を控えた友人にこの本を上下セットでプレゼントしたからだ。小学校の高学年くらいからプレゼン…

先週の日記(2020/11/24~2020/11/30)

11月24日:自宅で仕事。 11月25日:自宅で仕事。 11月26日:自宅で仕事。一日リモート研修で、ますますやる気が消失する。会社はもっと精進せよ的なメッセージを送ってくるのだが、私はまじめな顔をして内心「まっぴらごめん」という感じ。私の会社はいわゆ…

館山ファミリーパークに行ってきた

昨日は天気も良かったので、思い立って車で千葉の館山ファミリーパークに行ってきました。南房総とか館山のあたりって今まで行った覚えがないのですが、東京からなら、アクアラインで2時間くらいで行けます。 門構えはこんな感じ。入場料は大人1名800円とち…

『ラスト・クリスマス』

www.youtube.com ♪Last Christmas~ I gave you my heartといえばWham!のLast Christmas クリスマスの定番ソングとしてクリスマスの雰囲気を盛り立ててくれる名曲。 この映画『ラスト・クリスマス』は全編にわたって、ジョージ・マイケル作の名曲が流れるラブ…

『クイーンズ・ギャンビット』

www.youtube.com 今、ちまたで話題のNetflixオリジナルドラマ『クイーンズ・ギャンビット』を一気見したので、早速感想など書いておく。 『クイーンズ・ギャンビット』は天涯孤独の孤児のベスがたぐいまれなチェスの才能を駆使して、世界で闘う姿を描く。 色…

『カルメン故郷に帰る』

www.youtube.com 天才監督と言われる木下恵介が監督した『カルメン故郷に帰る』。日本初のカラー映画らしく、気になったので見てみた。木下恵介作品を見るのは初めて。 あらすじをざっくり書いておくと、北軽井沢に生まれ育った「きん」は家出ののち、東京で…

『カザアナ』

読み終わって、どこか牧歌的な雰囲気を感じさせる近未来の日本を舞台にしたディストピア小説だな、と思った。先日の森絵都『みかづき』が結構面白かったので、同筆者の最新作『カザアナ』を読んでみての感想だ。 『カラフル』とか『永遠の出口』とかの、昔の…

『プロット・アゲンスト・アメリカ もしもアメリカが・・・』

『プロット・アゲンスト・アメリカ もしもアメリカが・・・』は、私が勝手に先生と呼ぶ内田樹さんがどこかの媒体でお勧めしていた本で、気になっていたので近所の図書館で借りて読んだ。 www.amazon.co.jp この本は、作者のフィリップ・ロスが6歳のときの194…

先週の日記(2020/11/16~2020/11/23)

11月16日:自宅で仕事。夕食を作って、村上春樹の『1Q84 Book 1』を読む。 11月17日:自宅で仕事。夕方からホットヨガに行く。久々に負荷の小さいクラスに出たので、汗が少ないのがちょっとだけ物足りなく感じた。帰宅後キーマカレーを作る。食事後は村上春…

『みかづき』

www.amazon.co.jp 私が読書を好むのは様々な理由がある。 その理由の一つとして、本を読んだり、はたまた手に取るだけで過去の思い出が蘇るのが面白いということがある。 それも今回の本を手をとった時にも突然立ち上がった思いだった。 『みかづき』の作者 …

ユニクロとジルサンダーのコラボについて

10年ぶりとなったユニクロとジルサンダーのコラボ商品に客が大量に押し寄せているそうだ。コロナ禍の昨今では珍しいほどに、人々の熱気がユニクロの店内に充満していたそうだ。 ハイブランドであるジルサンダーデザインの商品がお手頃な値段で手に入ると聞け…

『シンプル・ファイバー』

www.youtube.com Netflixでお勧めされていたので、早速見てみた。アナ・ケンドリックとブレイク・ライブリーの2人の服装や演技を見ているのは楽しかったけど、オチ含めて内容は「まあまあ楽しかったかな」という印象。 シングルマザーのステファニー(アナ・…

社内ニート論

社内ニートという聞き捨てならない言葉がWikipediaに登録されていることを知った。 さらに、Googleで「社内ニート」とうつと予測変換でそれに続いて「うつ病」や「辛い」など心がざわざわする言葉が続く。その下に「過ごし方」やら「転職」、さらには「開き…

『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車内で発狂した』

www.amazon.co.jp 書店をぶらぶらしていたときに、そのセンセーショナルなタイトルに目が引かれた本書。図書館で偶然見かけたので借りて読んでみた。 潜入バイトものといえば聞こえはいいが、現代の蟹工船的な話だった。イギリス人のジャーナリストがアマゾ…

『小田嶋隆のコラム道』

『小田嶋隆のコラム道』というのは不思議な本で、ハウツー本のような見かけをしているが決してそんな簡単な本ではない。ワイドショーの紋切り型な切り口とは距離を置いて、世の中の出来事をいかに多面的に見て、自分の頭の中で創造し、描写するかについて語…

『サバイバルファミリー』

www.youtube.com あらすじ 『ウォーターボーイズ』や『ハッピーフライト』などの矢口史靖監督が、突然世の中から電気が消えた日本を力強く生き抜く家族を描いたコメディ作。 東京に住む鈴木家は、ある朝、すべての電気が止まっていることに気づく(電気だけ…

先週の日記(2020/11/9~2020/11/15)

11月9日:午前中はゆっくり過ごす。午後に、ホットヨガへ。ビギナーピラティスのクラスに初めて参加したが、想像以上のキツさに音を上げそうになる。中島岳志と島薗進の対談本『愛国と信仰の構造 全体主義はよみがえるのか』を図書館で借りて読んだ。中島岳…

『復讐するは我にあり』

先日、TBSラジオのアフター6ジャンクションで緒形拳特集をやっていたので 早速Netflixで緒形拳主演の『復讐するは我にあり』を観た。 www.tbsradio.jp 『復讐するは我にあり』は、実在の連続殺人鬼を題材にした同名小説を映画化したもの。監督は『にっぽん昆…

『彼岸過迄』『「文豪とアルケミスト」文学全集』

いよいよ休職期限も過ぎ、明日にも復職となった。 おまけに、どのように復職するか具体的な職務について話すために今日の夕方にチームメンバーと電話で話すことになっている。夏目漱石作品における「高等遊民」を地でゆく1ヶ月強も本日までという事実に深い…

『浮草』

www.youtube.com Netflixで小津安二郎の新しい映画が見れるようになっていたので、さっそく鑑賞。 2020/11/10時点でNetflix上で見れる小津監督の映画は以下の3本。うち、秋刀魚の味と浮草はデジタルリマスター版なので、カラーで見ることができる。 ・東京物…

『硝子戸の中』

www.amazon.co.jp 「硝子戸の中」は、解説にもあるように、漱石が「修善寺の大患」と呼ばれ生死をさまよった時期よりも後、晩年にかかれたエッセイ集である。 漱石の初期作「吾輩は猫である」や「坊ちゃん」はリズミカルでどこかとぼけたコミカルな文章だっ…

『スパイの妻』

www.youtube.com あらすじ 2020年6月にNHK BS8Kで放送された黒沢清監督、蒼井優主演の同名ドラマをスクリーンサイズや色調を新たにした劇場版として劇場公開。1940年の満州。恐ろしい国家機密を偶然知ってしまった優作は、正義のためにその顛末を世に知らし…

『リチャード・ジュエル』

www.youtube.com あらすじ 「アメリカン・スナイパー」の巨匠クリント・イーストウッドが、1996年のアトランタ爆破テロ事件の真実を描いたサスペンスドラマ。96年、五輪開催中のアトランタで、警備員のリチャード・ジュエルが、公園で不審なバッグを発見する…